昨日、酒呑むのも我慢して待ってた2冊目。
アンブレラ・アカデミーはマイケミ(マイ・ケミカル・ロマンス)のボーカル、ジェラルド・ウェイがライターっつぅ、アメコミ的には「うーん;;;」な作品なんですが、予想に反してアイズナー賞をとっちゃって、まさかの邦訳ですよ。
これから読もうと思ってる方がいたら拙いので畳みます。
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粗筋はこんなの。
突如未婚の女性たちが妊娠し48人の赤ん坊を産み落とす。
子供は某かの能力を持っており、ほとんどが捨てられるか養子に出される。
世界でも屈指の天才科学者「モノクル」はその子供らを捜し出し養子にする。
だが見つけられたのはたった七人。
彼はその子らを使ってヒーローチームを結成。
で、そこから一気に時代は30年ほど先へ飛ぶ。
チーム「アンブレラ・アカデミー」は既に解散し、子供らは30過ぎの大人になっていた。
七人はバラバラで各々が各々の行き方を見つけ生活している。
そこに養父モノクルの死が伝えられ、彼らは嘗て暮らしていた養父の屋敷に集まる。
彼らが結集した途端、世界の終わりが始まる。
この世を壊滅させようと企む組織。そしてその核となるパワーは彼らのすぐ間近にあった。
アンブレラ・アカデミーはその終末への崩壊を止められるのか?!
この既に使い古された感のあるストーリーを軸としたコミックが、
実は困ったことにある一部にだけはものっそい絶賛されるだろうことが丸わかりな逸品。
アメコミという一つの様式に慣れ親しんだ人たちからしたら、
諸手を挙げて「おもろ!!」と叫ぶのだけれど、
これ一作しか読まなければ「これ、ふつーだよね?」てなること請け合い。
このコミック、よーするにX-MENを別の切り口で展開してるパラレルなんだよね。
設定も流れもキャラクターの位置づけもほぼX-MEN。
だから知ってる人は「うはぁ、こーくるか!!」とワクワクしちゃうのだが、
知らない人からしたら「なんでそーも絶賛する?」てなる。
絵柄とペイントはすっごいミニョーラで、演出やコンテはウォッチメン。
二重三重に鏤められるネタの全部が分かった上での仕込みなのだからたちが悪い。
本国ではこれに続く次巻が発売されてる。
邦訳が出るのかが気になって仕方ない。
なんでアメコミ的に「うーん;;」だったかといえば畑違いの有名人が原作ってのはどこの世界でも「どうせ大したことないだろ」て思われるから。こっちでも同じか。ちょい売れたタレントが原作ってのは大概敬遠するモンと決まってる。が、マイケミのジェラルドはすっげーアメコミファンでマジで原作を書いちゃってたワケですよ。ヲチメンのPVにも出ちゃってるしねw
読んでて自分でも分かりやすいぜ!となったのが、お気に入りキャラ。
クラーケンさんって言う人です。
キャラ的にはX-MENのウルビ。
社会性に欠けててチームとして動くのが嫌い。単独で行動して痛めつけられるツンデレなやさぐれの無精髭。どストライクでしたよ。分かりやすくてホントに申し訳ない(笑)
アメコミ読んでるとこーゆー無精髭のおっさん(マッチョ加減も良い塩梅)が探さなくてもボロボロいて嬉しい。
密林で試し読みできるから読んでみるが吉!!